自然農法・自然栽培の研修の受け入れについて
信州あおぞら自然農園(長野県松本市)では農薬・化学肥料・除草剤を使用せず、草生栽培を取り入れた自然農法・自然栽培を実践しています。また、種苗についても、ゲノム編集技術を利用していないことを確認できるものを選定しています。
これまでも当農園では、教育機関の皆様や、自然農法・自然栽培を学びたい方々を対象に、圃場のご案内や栽培理論の解説、農業実習などを行ってきました。
そしてこの度、より多くの方に自然の摂理に沿った農業の現場を実際に見て、触れて、学んでいただくため、圃場視察や農業研修の受け入れを本格的に開始いたしました。
草や土の力を活かす自然農法だけでなく、不耕起・無肥料で栽培する自然栽培のエリアも設けているため、異なる栽培方法を実際の圃場で比較していただくことが可能です。
当農園の自然農法・自然栽培への取り組み

実際の圃場では、以下のような取り組みをご覧いただけます。
- 自然農法・自然栽培の実践:無農薬・無化学肥料を基本とし、作物本来の力を引き出す栽培を行っています。また、不耕起・無肥料で栽培する自然栽培エリアも設けています。
- 草生栽培:圃場の草を活かし、土壌や生態系の力を利用した栽培を行っています。生産だけでなく、圃場全体の景観や働く人にとって心地よい環境づくりも大切にしています。
- 環境に配慮した農業:可能な限りプラスチック資材や機械への依存を減らし、環境負荷の低減を意識した農業を実践しています。
自然農法や自然栽培は単なる栽培技術ではなく、自然の理を感じることができるツールの一つだと私たちは考えています。
【 農園情報 】
- 圃場所在地:長野県松本市波田~梓川
- 標高:695~721m
- 平均気温:12.2c
- 降水量:943mm
- 日照時間:2134時間
- 土壌条件:黒ボク土、灰色低地土
- 経営面積:約17,000m2(2026年現在)
【 認定等 】
- 公益財団法人 自然農法国際研究開発センター 研修修了(代表)
- 松本市 認定農業者(認定番号:7-1-46号)
- 長野県「環境負荷低減事業活動実施計画」認定(みどり認定)
- 農林水産省「温室効果ガス見える化実証プロジェクト」で最高評価の3つ星を獲得
- 学校給食センターへの食材提供(松本市)
視察・研修の受け入れ実績
これまで、長野県内外からさまざまな方にお越しいただいています。
- 新潟大学大学院 様(自然農法・自然栽培に関する視察・レクチャー)
- 北海道 帯広農業高等学校 様(農業実習)
- その他、持続可能な農業に関心のある県内農家・団体の皆様

長野県内はもちろん、県外からの視察や研修についてもご相談を受け付けています。
実際の圃場を見て、土や作物に触れ、現場で対話することで、書籍や動画だけでは分からないリアルな部分を感じていただければと思います。
短期(1~2日程度)の視察・研修をご希望の方へ
圃場視察や短期研修をご希望の方は下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。
視察、農業体験、レクチャー、研修など、ご希望の内容に加え、参加人数・希望日程をフォームのメッセージ欄にご記入いただけますと、スムーズにご案内できます。
内容を確認のうえ、こちらから折り返しご連絡いたします。
※現在、個人の趣味を目的としたお申し込み(家庭菜園のための見学など)はご遠慮いただいております。限られた人員で農作業や業務を行っているため、ご理解とご協力をお願いいたします。
中期・長期研修をご希望の方へ
本格的に農業を学びたい方、自然農法・自然栽培による就農を目指している方を対象に、中期・長期の研修受け入れを行っています。
中期研修(1年以下)
本格的に自然農法・自然栽培を身につけたい方のための研修です。ご自身のスタイルや都合に合わせて、数か月単位での研修が可能です。
農作業が本格化する3月頃から10月頃までを中心に、最短6か月から最長10か月程度を目安として、研修期間を相談しながら決定します。
長期研修(1~2年)
将来的な就農を目的とした、より本格的な研修です。
栽培技術だけでなく、農地の確保、販売、農業経営など、実際に農業で生計を立てていくために必要な知識や経験を身につけることを目指します。
また、国や自治体には新規就農者向けの支援制度があります。(就農準備資金と長野県新規就農里親制度の併用となります)
こちらの研修は支援制度を利用することを前提としており、研修期間中の補助金(月額13万7,500円)を確保しながら農業を学ぶことが可能です。
※制度の利用には要件(50歳未満など)を満たす必要があり、就農場所は長野県内となります。また、研修前年度に当農園で農業体験をしていただき、その後、松本市において担当者によるヒアリングを受けていただく流れとなっているため、前年度に一度、松本市へ訪れる必要がございます。詳しくはQ&Aをご覧ください。
研修内容(中期・長期)

栽培技術
- 土づくり
- 緑肥の活用
- 播種・育苗・定植
- 仕立て・脇芽かき
- 収穫
- 草管理
- ぼかし肥料づくり(微生物資材を中心に)
など
※トマト、ニンニク、カボチャの栽培を基本としていますが、土づくりなどの基本的な考え方は多くの野菜に応用できます。
販売・経営
栽培だけでなく販売や経営についても実践的に学べる機会を設けています。(中期研修生の場合は希望者のみ実施いたします)
- 実店舗での販売

- ECサイト構築・運用
- IoT・AIを活用した栽培管理

中期研修の場合は希望者のみ実施します
などが研修メニューとなります。
研修スケジュール

🌸3月~11月
3月頃から種まきや圃場の準備が始まり、本格的な栽培シーズンに入ります。
シーズンを通しての屋外作業は、1日平均3時間程度です。
(当農園では、長時間労働を前提とした農業ではなく、QOL(生活の質)を大切にしながら、無理なく継続できる農業を目指しています。また、夏場は熱中症予防にも十分配慮しています。)
そのほかの時間は、以下のような内容を学びます。
- 室内作業(野菜の調整など)
- 販売研修
- 他農園の視察
- 座学(栽培技術・農業経営など)
など、就農に必要な知識と実践力を身につけられるカリキュラムを予定しています。
※ 支援制度を利用する場合は年間おおむね1,200時間以上の研修が目安となるため上記を全て含めた計画となります。
⛄12月~2月(長期研修の方向け)
屋外作業はほぼなく、1年間の学習内容の整理や課題への取り組み、次年度に向けた準備などを中心に行います。
研修費
無料 (研修のためアルバイト代・給与等の支給はありません。)
※ 支援制度を利用する場合、研修開始から1年間は、研修生から長野県へ月額14,000円(年額168,000円)の研修費を支払う必要があります(2年目の支払いはありません)。
研修修了後
研修修了後は、ご希望や状況に応じて、以下のようなサポートについてご相談いただけます。
- 独立就農に向けたサポート
- 農地探し(安曇野~松本周辺のエリア)
- 継続雇用、契約栽培のご相談
研修で学んだことを、その後の仕事や就農につなげていけるよう、可能な範囲でサポートいたします。
宿泊
ご自宅が近い方は、通いでの研修も可能です。
遠方から研修に参加される方には、アパートなどの物件探しもお手伝いします。
(DIYがお好きな方には、安曇野市穂高にある古民家を無料でお貸しできます。手入れが必要な物件のため、詳細はお問い合わせください。国営アルプスあづみの公園のそばにあり、森に囲まれた自然豊かな環境です。※圃場までの通いには車が必要です)
また、空き状況によりますが洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、ポットの貸し出しが可能です。
募集人数
1~2名
一人ひとりとしっかり向き合うため、少人数での募集としています。
※ 学ぶ意欲のある方を歓迎しております。
応募条件
- 自然農法、自然栽培などの循環型農業を本気で学びたい方
- 主体的に学ぶ姿勢のある方
- 健康状態が良好であり、必要な報告・連絡・相談ができる方
※支援制度を活用する場合は、就農予定時の年齢が50歳未満であることなどの要件があります。
よくある質問
Q. 農業未経験でも応募できますか?
A. はい。未経験の方でも基礎から学べる研修内容となっています。農作業の経験よりも、主体的に学ぶ姿勢を大切にしています。
Q. 女性で力仕事に自信がなくても大丈夫ですか?
A. はい、応募可能です。
農業では力仕事が必要になる場面もありますが、すべてを「力」で解決する必要はありません。
道具や機械の使い方、作業手順、栽培方法を工夫することで、身体への負担を減らすことも重要な技術です。
研修を通して、それぞれの体力や適性に合った農作業の方法を一緒に考えていきます。
Q. 自然農法で農業を続け、生計を立てていくことはできますか?
A. もちろん可能ですが、それなりに工夫が必要です。
自然農法で作った野菜でも、一般的な流通(JA等)では付加価値が販売価格に反映されず、一般的な野菜と同じ価格で取引されることがあります。
そのため、栽培技術だけでなく、商品の価値を理解してくれる販売先を見つけ、自分で販路をつくる力も必要になり、スタート時は特に労力と時間がかかります。
一つの堅実な方法として、会社員などの仕事を続けながら、兼業農家として始める方法もあります。作業方法を工夫して効率的な営農の仕組みをつくれば、限られた時間のなかでも農業を続け、収入につなげることは可能です。
(代表のやまさんにも、別の仕事と両立しながら営農していた時期があります)
当農園の研修では、栽培技術だけでなく、作業の効率化、販売先の開拓、ECサイトの活用などについてもお伝えします。
また、当農園の栽培方法や品質基準に沿った農産物を安定して生産できるようになった方については、研修修了後、当農園との契約栽培も選択肢の一つとなり、販路を開拓する負担を抑えながら農業収入を得ることも可能となります。
専業、兼業、契約栽培など、営農の形は一つではありません。自分に合った方法を一緒に考えていくことも、この研修の大切な内容の一つです。
Q. 就農後も相談できますか?
A. はい。研修修了後も、栽培技術や農地探し、販路開拓、農業経営などについて、可能な範囲でサポートいたします。
研修期間だけの関係で終わるのではなく、それぞれの地域で自然農法・自然栽培を実践する仲間として、情報や経験を共有しながら、その輪を一緒に広げていければ嬉しく思います。
Q. 支援制度を利用すると、どのような支援を受けられますか?
A. 要件を満たし、研修計画等が承認された場合は、就農準備資金として月額13万7,500円(年間最大165万円、最長2年間)の交付を受けながら研修に参加できます。
長野県新規就農里親制度では、当農園での実践研修に加え、農業機械、マーケティング、農業経営などの専門研修や、就農計画の作成、農地・住居探し、地域との関係づくりなどの支援を受けられます。
※最初の1年間は、長野県へ月額14,000円の研修費が必要です。交通費、住居費、食費、保険料等は原則として自己負担となります。
Q. 支援制度を利用する場合、研修生にはどのような要件がありますか?
A. 主な要件は、就農予定時に原則50歳未満であること、研修修了後に長野県内での独立・自営就農または農業法人等への就業を目指していること、年間おおむね1,200時間以上の研修(当研修は条件を満たしおります)を受けることなどです。
また、原則として研修開始前年度に当農園で1日程度のプレ研修に参加し、その後、長野県松本農業農村支援センター等の担当者による相談・ヒアリングを受けていただきます。
世帯所得、雇用状況、過去の研修歴、就農計画などによって利用の可否が異なるため、最終的には長野県等による審査・判断となるため、心配な場合はお問い合わせください。
当農園でも、関係機関と連携しながら、必要な手続きを可能な範囲でサポートします。
Q. 申し込みから研修開始までは、どのような流れになりますか?
A. お問い合わせ後、研修内容や期間、生活環境などについて打ち合わせを行い、必要な準備が整い次第、研修開始となります。
支援制度を利用する場合は、原則として研修開始前年度に当農園で1日程度のプレ研修を行い、その後、長野県の担当者との相談・ヒアリングや、研修計画の作成・審査を経て研修を開始します。
園長からの一言
開園からまだ年月は浅いものの、松本市で自然農法を実践する農業者として、初の認定農業者となりました。
ゼロから農園を立ち上げ、栽培技術だけでなく、販売や経営、地域との関わり方まで、試行錯誤を重ねてきました。
この研修では、そうした経験やノウハウを、できるだけ包み隠さずお伝えしたいと思っています。
私自身もまだ発展途上で、日々学びながら自然と向き合っています。
「ここは、なぜそうしているんですか?」
「こんな方法も試せるのでは?」
そんな疑問や意見も、遠慮なく聞かせてください。
一緒に考え、学びながら、持続可能な農業の輪を広げていければ嬉しく思います。
~ やまさんプロフィール ~
弘前大学 農学生命科学部で地域環境科学を学ぶ。卒業後は自治体職員として勤務するも、環境やエネルギー問題に対してもっと自分なりのやり方やアプローチがあるのではないか考え退職。
その後、さまざまな活動を通じて、自然農法をはじめとする循環型農業の可能性と必要性を確信し、2020年、公益財団法人自然農法国際研究開発センターで研修を開始。
研修修了後、信州あおぞら自然農園を開園。現在は、市のイベントへの登壇や、視察・研修の受け入れに取り組むほか、営農の効率化についても日々研究中。
お問合せ
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